「役に立たない生物」こそ研究されてほしい

菌類

釣りエサから奇跡の担い手に? ゴカイがヒトの代替血液に貢献の可能性

釣りエサでお馴染の「ゴカイ」は、人間の血液のように栄養分を患部に送り届ける体液を持つとやらで、上手く抽出できれば「人工血液」が作れるのでは、と研究が進められてます。もし実用化に成功した暁には、血液型を問わず輸血できる人工血液が完成するかもしれないと謳われているほどです。なんというか、こういう今まで「たいしたことないもの」、もしくは「邪魔で仕方なかったもの」にすごい活躍の場が与えられることに興奮します。

ゴカイは汎用性の高い釣りエサとして知られていますが、ホントに海産物に関しては、用途がほとんど無いような害獣って多いんですよね。たとえば、猟師さんの嫌われ者こと「エチゼンクラゲ」なども、一応食用として使われることはあっても、基本役立たずですし、定置網におびただしい漁が引っかかってたりもします。あとは「ヒトデ」なんかも星型でキレイだなーってだけで、何ひとつ役に立ちませんからね。

なので、そういうものに人類に対して有益となるような用途が見つかったら、害獣から資源に生まれ変わるので、実際スゴイことだと思うんですよ。海洋生物を研究してる大学や研究施設には、ほんとに頑張って欲しいです。

実用化された例としては水辺の生物の中では、微生物でお馴染のミドリムシ(ユーグレナ)なんかが代表ですね。水と光があれば養分を精製できるという特性を持ってるので、抽出した栄養分をサプリにしたりバイオエタノールにしたりと、ゴカイと共に製品化実用化の研究が進められています。自分が生きてる期間しか確認できないのでしょうが、世の中のテクノロジーってどこまで進歩するんでしょうね。